今回のフィッティングのお客様は、おしりと手首、右ひざが痛い。さらに2H以上のライドで足の痛みを抱えて・・・そんなお悩みを抱えるライダーさんです。
お尻の痛みは、サドルが原因かも!?
坐骨の幅を測定して乗り方に適用するサドルの幅を選びます。座る位置が前方ですと、そもそも痛い座り方ですので、セオリー通りにサドルの幅が広い後方で座りなおします。セオリー通りに座れてから、高さの調整に移ります。
サドルの高さを調整する時は、柔軟性を把握しながら数値で行います。ハムストリングの柔軟性が50%ほどの稼働域を持っていたので、数値をみながら50%ほどの可動域に設定します。もちろん左右の差も考慮します。
RETULFITではリアルタイムで数値を分析できるため、ライダーの感覚と数値(安全な角度)を同調させられます。
ライダー自信が工夫して乗りストレスが取れない場合は、体の感覚と満足するポイントを再定義してあげます。実はフィードバックをする時は、フィッターが最も気を使い、ライダーのペダリングの動きの良いところを集中して見定め、肯定的に伝える瞬間です。
膝の痛みについては、サドルの位置調整が原因かも
写真を比べると微かな違いがあるのですが、FIT前では骨盤と上半身をフラットにする特徴があり、膝の関節圧力が高まる状態でした。FIT後では、骨盤と腰椎をアップライトになっていますが、腕の突き出し方も工夫が必要です。ブラケットを下に抑えるのではなく、前方に押すようにします。
自然と上半身がアーチを作れるので、サドルに坐骨が押しつけやすく前方にずれません。サドルの後ろがせり上がっている形状を使ったアレンジの一つで、坐骨が支点となり上半身を起こしやすいのです。
身体評価の時にすでにわかっていたのですが、反り腰、コアサポート不足していました。瞬間的な力は出るけど、我慢しながらのポジションでした。全体的に後輪に力を乗せるように姿勢を起こしつつ、緩まないグリップをご提案して終了。
ブルベでじっくり乗り込み、一緒に作ったポジションを磨き上げていってください。