本音を言うと、1年に一回の定期フィット受けて欲しいのです

最近、また「膝が痛い・・・」フィッターが背筋も凍る、怖いキーワードです。すぐにフィットをやらせていただき、通り一連のサービスを終た。「1年に一回の定期フィットを受けて欲しい・・・」これ今回のフィットのお仕事で強く意識したことなんです。

膝痛みの要因は「サドルに座れていない」

だけではありません。このほかに「関節の無理な角度」、「使いすぎによる疲労」が主原因です。すでにご存知の方も多いと思いますが、おさらいを込めてフィッティングの工程は、①インタビュー、②身体評価、③動きの確認、④効率の良いポジションへ導く(フィッティング)流れです。

私のフィッティングサービスでは限られた時間を有効に使いたいため、ライダーのお悩みと身体評価の関連性を踏まえ事前に要因を程度絞ります。それから実際の3Dモーションの動きより、最も影響度が高いポジションのズレ修正から変更をかけて行きます。

ポジションの変更が多いとライダーがポジションの変化に対して感覚が鈍化していくので、ポジションの提案は限りなく少なくする様に心がけているからです。これより、今回の膝の痛みのトラブルより導き出した痛みの原因は、蓄積された高い疲労でした。

パワートレーニングに挑戦したことのあるライダーであれば、CTL100を6ヶ月間も数値維持がどれだけ大変かおわかりいただけると思います。1年近くトラブルなく乗れるポジションだったのは不幸中の幸いともいえますが、CTL100以上の数値維持は1ヶ月までに留めます。詳しくはパワートレーニング バイブルの「疲労の管理」を学んでみてください。多くのライダーは追い込むことをこの本から学びますが、休息については片手間になっている事が多く能力向上が努力に対して成功していない現実を多く耳にします。

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休息と練習は、同じ価値をもちます

長期的な疲労が続いていたため、12月にフィットを実施後すぐにオフシーズンを入れてもらいました。そして、膝のトラブルが治らない場合は、理学療法士による機能改善を提案させてもらいました。垣根を超えるアドバイスやスポーツドクターの紹介は、パーソナルサイクリングトレーナーの強みでもあります。これ以外にもバキバキに提案したい事は山ほどありましたが、グッと堪えお見送りとなります。

成長の近道を楽しみたいライダーの皆さんは、1年に一回フィットにきて欲しいのです。身体測定(アセスメント)にてフィジカルの変化を測定し、健康診断のようにトレーニングの方針決めに使う事ができます。

トレーニングの計画を作る際、フィジカルのレベルチェックは超がつくほど重要。現状を客観的に把握する事で、最も効果のあるトレーニングを選ぶ事ができるし、貴重なトレーニングの時間を有効につかうことができるのです。だから、無駄な練習を行う必要がないため休息にも時間を十分に割く事ができるのです。

余談ですが、能力を高めるポジション構築のフィットを行った場合には、6ヶ月に一回はポジションの測定はして欲しい。力を効率よく生み出す骨格の動きは、体への影響度も高くライダーが気がつかない内に不自然な動きに変わってしまう場合もあります。フィッターを自転車にまつわる主治医として頼っていただけると、快適な自転車ライフのお手伝いができるはずです。